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教育

2008年3月31日 (月)

或る転校生の悩み。

我が国では、小、中、高いずれも教科書会社は複数あり、
よって各教科とも複数種類の教科書がある。
というわけで、私が勤めているような、副教材の業界では、
授業で支障なく使っていただけるよう、そのそれぞれの教科書に準拠したワークブックなり、テストなり、ドリルなりを製作しなければならないのである。

さて、昨日、3月30日の朝日新聞・朝刊「声」欄で
考えさせられることがあった。
投書の主は中学生。
彼(おそらく男性)は、転校の経験があり、その際、
教科書で(特に社会や理科)で表記・表現や
学習順序に違いがあることで戸惑った。
各社の教科書内容を統一すればそのような転校生の
悩みは解消されるのでは、との趣旨であった。

現時点では、転校生の学習進度への対応は
(各教科の)担任の仕事になっていると思われるが、
実際の所、そのようなことを一元的に取り決めた
制度は存在しないと思う。

そのため、同じような悩みを抱える転校生は少なくないのではないか。

例えば中国や韓国では国定教科書として一種類の教科書しかなく、特に社会科などは政府の意向に沿ったものになっている。
これに対して、日本では各社で内容や学習順序が異なっていることは、一見すると表現の自由を尊重しており否定されるべきものではないように思われる。
(とは言え、日本にも検定制度があり、権力からは必ずしも自由とは言えない。)

しかし、憲法や改正?教育基本法も保障している「教育の機会均等」という理念に照らし合わせて見ると、問題があると言えないだろうか。

このことについて、もう少し考えてみたい。

2007年10月25日 (木)

県別結果発表。

仕事柄、この話題を取り上げる。

全国学力テスト:「活用力に課題」文科省が結果公表
http://mainichi.jp/life/edu/scholartest/etc/scholartest01.html

この話題に関する記事全てに共通することだが、
「活用力に課題が残った」と一言で片付けるのは
大いに疑問がある。

基本的な知識の問題をそのまま処理するより、
それを活用するほうが苦手なのは、当然。
平均正答率も、予想の範囲内であった。
記者は問題をちゃんと見ていないのだろう。

さて、県別結果だが…
大阪は、北海道や沖縄とともに
全国の平均点を下げてしまっている。。。

2007年7月12日 (木)

韓国語学習者層の拡大。

高校外国語「中」「韓」急伸
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20070711ur02.htm

昨日も書いたが、私が韓国語を習い始めた高校2年の時は11年前のこと。
その頃はまだまだ少数派だったのだが、今や珍しいことではなくなってきたようだ。

こうして隣国の文化を学んでいこうという機運が高まっていることは私も歓迎したい。
ただ、そうなるまでには、少数派であることは勿論、周囲の偏見も珍しくなかった頃から、隣国の文化を学ぶことの重要性を訴え続けた人々(同志社の自主講座もそうだ)の、並大抵でない努力があったことを忘れてはならない。


さて。
ハングル検定の結果が公表されている。
http://www.hangul.or.jp/examination/pastexam.php

韓国語学習者の増加という情勢を受けて、
(そんなこと理由になるのだろうか)
昨年から範囲・レベルの見直しがされているのだが、
今回の準2級の合格率は、10.2%であった。
昨春が19%だったが、さらに落ちている。

合格しているという感がさらに薄れてきた。
幸か不幸か、私はまだ通知を貰っていない。

2006年5月11日 (木)

教科書の誤植。

「教科書に書いてあることだから、正しい」と思ってしまうのだけれども。

教科書:中学校で使用の半数に誤り 文部科学省調査
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20060510k0000e040049000c.html

今年度から中学校で使われている教科書134点のうち、ほぼ半数の65点で計208カ所の誤りがあることが文部科学省の調査で分かった。誤りは全9教科16科目の教科書で見つかり、同省は「誤りがあってはならないだけに非常に残念。検定作業を一層慎重に行うとともに、出版社にもチェック体制を強化してもらう必要がある」と話している。

 同省によると、今年1月、高校の政治・経済の教科書に誤りが見つかったため、出版社に点検と報告を求めていた。誤りの例としては、漫画「はだしのゲン」の作者、中沢啓治さんの名前のふりがなを本来の「けいじ」ではなく、誤って「けんじ」としたり、「ひらがな」という言葉を誤って「ひらなが」と記述していた。【長尾真輔】

毎日新聞 2006年5月10日 11時49分



教科書って、高校や大学の偉い先生が執筆して、
それを教科書会社の編集者が編集して、
それはそれは、何度も校閲にかけたりして、
入念に作っているのだろうけど、
それでもこれだけボロが見つかるのである。

この記事の書き方では、まるで執筆者や編集者の質が低下したようなニュアンスを受けるが、一概にそうとは言えないだろう。
以前も同様のことがあったはず。

数もかなり多いとの印象を受けるが、
1科目につき16か所、
教科書1点につき1〜2か所。
これを多いと見るか、少ないと見るかは別問題だが。
まあ、教科書には本来誤りがあってはならない、というのが一般的な見方だろう。

しかし、教科書の執筆と編集も、人がやる作業だから
ボロが出てくることがある。
専門的知識を豊富に備えた人がやっているのに、である。

そんな人でも見つけられないのに、「検定作業を一層慎重に」だなんて、文部科学省の役人さんができるんだろうか。

まあ、チェックは人を替え、入念にやっても越したことはない。


さて。
教科書の出来は、副教材にも影響する。
私は教科書をじっくり校正したことはないし、
誤植を見つけたこともない・・・いや、あったかも。

確かに、副教材は教科書の記述に則って
作らなければならないのだけど、
副教材の編集者自身が、知識を備えることは勿論、
正しいと思う記述の仕方を反映していくことも必要だと思う。

私自身、ある教材を校正していて、修正したいと思った部分があったのだが、
教科書がそういう記述になっているので、また、必ずしも誤りではないということなので、そのままにすることになった。
「そりゃないでしょ」とツッコミを入れたくなったが。


かく言う自分も、冷静に見れば明らかに誤りであるのに
発見できず、校正を2度、3度かけても、
見事にスルーパスしたものだから(笑)
結果的に、いろんな方にご迷惑をおかけしたことは少なくない。


いずれにせよ、教科書の編集も、副教材の編集も、
自分たちこそが日本の教育を、日本の未来を支えているという自覚と責任が必要である。

というわけで、また明日から気を引き締めて仕事しよう。